今回紹介するのは、2002-2003シーズンのUEFAチャンピオンズリーグで生まれた
衝撃的なゴール。
準々決勝1stleg
レアル・マドリードvsマンチェスター・ユナイテッドの試合でのことでした。
ゴールを決めたのはポルトガルの大スターで、バルセロナ→レアルという衝撃の
移籍でも当時大きなニュースとなったルイス・フィーゴでした。
フィーゴの略歴
言わずと知れた、ドリブルを得意とする名選手ですが、簡単に彼の略歴をご紹介します。
彼のプロサッカー選手としてのキャリアはスポルティングCPというポルトガルのチームで
始まります。
1989年にトップチームへ昇格し1995年にはポルトガル最優秀選手に選ばれています。
そしてその年にバルセロナへと移籍を果たします。
当時、オランダ代表のスーパースターであるクライファート、
ブラジル代表で10番を背負っていたリバウドとともに3トップの1角を担いました。
今振り返ってみても豪華すぎるメンバーですね…
そして2000年にバロンドール、2001年にはFIFA最優秀選手賞を受賞するなど
まさにスーパースターの名をほしいままに大活躍します。
バルセロナで愛されていた彼ですが、その後の宿敵レアル・マドリードへの移籍は
今でもバルセロナサポーターの中では語り草となるほど、当時は大きな物議を
醸しました。
誰も悪くない。フィーゴ、あなたのシュートが凄すぎた。
アタッキングサード入り口ほどの場所でボールを受け、ジダンとポジションチェンジを
しながら得意のドリブルでアタッキングサード〜ペナルティーエリア付近へ侵入します。
その後、相手DFと対峙し得意のドリブルが炸裂するかと期待しましたが
すんなりとジダンへとパスを出します。
ジダンがシュートの構えを見せると相手DFがすばやく寄せていき、
それを感じたジダンはキックフェイントで相手をかわしますが、
すでに2重3重のDF網が完成し、シュートを諦めサイドで待機していた
フィーゴへパス。
フィーゴが再度ドリブルを仕掛けるのか、ジダンとのパス交換で
ペナルティーエリアへの侵入を試みるのか誰もが次のプレーへの
期待を大きく膨らませていたでしょう。
しかし、フィーゴのプレーはダイレクトでボールをペナルティーエリア内
へと放り込むというものでした。
ジダンがシュートを諦めるほど密集した中へクロス…と失望しかけたのも
つかの間、
それはクロスではなく、ファーポストを狙い完璧にコントロールされた
シュートでした。
その力の抜けたキックフォームはシュートであるとは微塵も感じさせず、
誰もがクロスであることを信じて疑わなかったでしょう…
蹴ったボールがフィーゴの右足を離れるまでは。
フィーゴが蹴ったボールは完璧な軌道を描き、ゆるいスピードながら、
決してGKの手の届かないコースへとまさ吸い込まれていきました。
GKのポジショニングが悪いわけでも、DFがの対応が悪いわけでも
ありませんでした。
ただ、フィーゴのシュートが凄すぎたのです。