2019年6月9日の日本vsエルサルバドルの試合のレビュー動画が
公開されました。
戸田さん、というのは2002年日韓ワールドカップで日本代表の
ボランチを努めた選手です。
赤髪モヒカンの選手といえばサッカーに詳しくない人でも
ピンと来るのではないでしょうか。
戸田さんは、ご自身が解説を務めた試合やそうでなくても注目度の高い
試合で試合後のレビュー動画の公開や、youtubeで解説動画のLIVE配信
など、「サッカーをより面白く観る」ためのとてもチャレンジングで
サッカーファンにとってはありがたい活動をされています。
こちらのレビュー動画、ぜひ皆さんにも観て頂きたいのですが、
30分ほどの長さとなりますので、簡単にまとめてみました。
戸田さんが気になったpoint1
2シャードが下がり気味になってしまっていた。
エルサルバドル戦は相手が積極的に日本のボールを奪いに来る、というよりは
日本が持っているボールを無理に奪いに行くのではなく、ある程度待った上で
パスをカットしたり、ライン際で奪いにくるというスタイルでした。
その中で、日本はボランチの橋本選手・小林選手がある程度自由にボールを
持つことができたのですが、
自由だったからこそ、縦へのクサビのパスを狙いがちになってしまったり
2シャドーがパスを貰いに下がりすぎることにつながったのでは
ないかと戸田さんは指摘しています。
下がり気味になっていた2シャドーは下がってボールを貰うのではなく、
高めのポジションをある程度キープした上で、ボランチの位置から
早めに広くひらいているウイングの選手へボールを入れて、
そこから2シャドーの南野選手・堂安選手とのコンビネーションで
相手DFを崩すことができたのではないか、ということのようです。
そうすることでこの試合、左サイドは原口選手・右サイドは伊藤選手でしたが、
特に伊藤選手をもっとうまく活用できたのではないか、という印象のようですね。
この点はツイッターでも試合後につぶやかれていました。
前線プレス時の永井に対するシャドーの出るタイミングがやや早過ぎる。
敵陣入ってからのシャドーのポジショニング、外・内の使い分け。
伊東が勿体ない感じがする。中継の中では話が出来なかった補足になります。
— 戸田 和幸 (@kazuyuki_toda) 2019年6月9日
戸田さんが気になったpoint2
エルサルバドルへの前線からのプレッシング
前提として、エルサルバドルは基本的にロングボールを使って前にボールを
放り込むということはせず、ボールを持っている選手に対して近くの選手が
しっかりとサポートに行き、短いパスを繋ぎながら前進していく、というスタイルでした。
そのため、日本としてはプレッシャーを掛けやすかっただろう、というのが戸田さんの考えです。
その中で、戸田さんが気になったのは、
・2シャドーのボールへの寄せが少し遅い。
というところだったようです。
詳細は動画を観ていただきたいですが、2シャドーの選手がボールへ寄せるタイミングが
少し遅いため、相手DFはボールを持ったあとのアクションの選択肢を複数持てる状態でした。
そうすると、南野選手や堂安選手のあとに続いて相手へプレッシャーをかける日本の選手
としては「誰にプレッシャーへ行くべきか」を判断しずらいということのようです。
サッカーには、「攻撃はDFから、守備は攻撃から」という言葉もあるように
どこでどのようにボールを奪うのか、の最初の1手が前線の選手のプレッシング
になるのです。
そう考えると戸田さんがおっしゃっていることも非常にわかりやすいのではないでしょうか。
コパ・アメリカのDAZNでの解説は戸田さんが担当!
いかがでしたでしょうか?
30分の動画なので全てを観るとなるとエネルギーを使いますが、観ていただければ
より深くサッカーを知ることができると思います。
戸田さんは試合解説を担当する前に必ずその対戦カードの直近2〜3試合を見て
分析した上で解説に臨まれているので、対戦相手についての情報量も非常に多く
とても楽しくサッカーを観ることができます。
コパ・アメリカは日本ではDAZNで独占配信となりますが、その試合を戸田さんが
解説してくれるのでぜひ皆さんも見てみてはいかがでしょうか。